ノラネコの呑んで観るシネマ

メカバース:少年とロボットのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

3.7
シンガポールの映像クリエイター、リッチ・ホーがほぼ全ての主要役職を兼務したSFアクション。
水資源を巡る地球と火星の戦争を背景に、新米パイロットとAI巨大ロボの絆の物語が描かれる。
この手の成り立ちの作品は、ぶっちゃけ全権を握る作者のセンス次第。
本作は変なギャグとかビミョーな所はあれど、まあまあ楽しめた。
映像的にはゲームライクな仕上がりで、さほど高水準とは言い難いが、漫画の「スノーボールアース」みたいな、意志を持つロボとの友情と共闘の物語は、単なる乗り物としての巨大ロボを見慣れた目には未見性がある。
ただプロットが完全な予定調和で、最初から最後まで既視感のある設定と展開に終始するのはもう少し工夫が欲しい。
あと教官のキャラはいいんだけど、肝心の主人公に特徴が無さ過ぎて、主役として魅力を感じないのもちょっと勿体ないなあと思う。
機械いじりが得意で、エンジニア的な素養がある設定はもっと生かせたのでは。