ジャケットからファンシーな作品を想像してたら、たまにテレビ出演があるかないか位の架空のグラビアアイドルの日常を切り取った、よりリアル路線の作品だった。

一般人が思い描いてるようなキラキラした豪華な生活はそこには無くて、ただただ質素で地味な生活。
仕事のためにメンテナンスにお金をかけたり、隙間時間で配信で投げ銭を稼いだり、SNSの写真では充実してそうだけど、実際の等身大のグラビアアイドルってこういうものなのかもと思った。

そして、グラビア一本ではやはり難しいところもあって、先を見据えて手広く色んな仕事に挑戦している。

ただ、プライドの問題なのか恥じらいからなのか、どの仕事もどっぷり浸かり切れてないと言うか、なりふり構わずできてないというか、なんとなく斜に構えちゃってる感じの主人公だった。

特に他の子と一緒に演技の勉強をしてるシーンは、言われたことをわりとすんなり受け入れてる他の子に対して、何かと躊躇いが多いというか、やらされてます感が演技にそのまま出てる感じがあって、この物語の主人公が燻ってる理由は少なからずそこにあるように思えた。

でも、映画で描かれることは無かったけれど、根底には年齢からくる焦燥感であったり、先行きのみえない不安だったり、この路線で良いのかという迷いとかがあったりするんだろうなと感じた。

夜一人でラーメンを啜ってる美人、画にはなるけど、それ以上に哀愁が凄くてちょっと悲しくなった。

• #舞台挨拶回

ケバめの人物像とフィルムの質感が出会っててなんか良かった。

E-05 20:45
1300円