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ある閉ざされた雪の山荘でのぴーのネタバレレビュー・内容・結末

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

山荘に集められたメンバーが7人で「あれ?森川葵ちゃんは?」って思って見てたら、さすがは天才女優森川葵。黒幕でしたね。

劇団メンバーはバチバチしてるけど、熱い絆みたいなものも確かにあって。オーディションに森川葵ちゃんが落ちてしまったことで劇団員の関係は拗れに拗れてしまった。それ故に起こった事件だったけど、事件が劇団員たちの熱い絆や役者として舞台にかける想いを再び思い返すきっかけになったのも胸熱だったな。

予告の通りトリックが二重三重にもなっていて、何が真実で何が嘘なのか最後までわからないのが面白かったな。映画の時間的に犯人が解明するの早いなって思ってたら、さらに展開が二転三転していって本当に見応えがあった。

重岡くん演じる久我が謎を解くんだけど、久我の推理力が凄すぎる笑
でも謎を解くことができたのは、犯人を突き止めた者が主演を演じることができるというオーディションにかける久我の熱い想いかな。
元々、久我自身は役者を諦めようとしてて最後に憧れの劇団水滸のオーディションを記念受験したわけだけど、そのオーディションで森川ちゃんの演技を見て「また役者を頑張ろう」って思い直すんだよね。

そんな久我の希望になった森川ちゃんは実はオーディションに落ちて、実家に帰ったところに堀田真由ちゃん戸塚くんなーちゃんの3人が励ましに訪ねてきて、そのせいで3人と関係が拗らせてしまった。そしてその直後に森川ちゃんは事故に遭って車椅子での生活を余儀なくされてしまう。絶望の縁に立たされた森川ちゃんは3人に殺意を持つ。そんな森川ちゃんの代わりになろうと今回の事件を起こす間宮くん。でも間宮くんは実際に事件を起こすのではなく、森川ちゃんの考えた殺人計画を戸塚くんたち3人と演じた。森川ちゃんに「役者」を、そして「生きること」を諦めてほしくなかったから。。。

いやー、このストーリー展開最高すぎた。
単なるミステリーではなくて、そういう希望の物語で、そんな映画で重岡くんが主演を演じてくれて本当に良かった。とても良い作品に巡り会えたよね。

誰が犯人で誰が演技をして誰が嘘をついているのか最後までわからないのは8人の演技力があってこそだったな。実力派の役者が勢揃いしてるけど、役者が役者を演じるためには彼らでなければならない理由がめちゃくちゃありましたね。
そんな彼らの中で主演を張る「重岡大毅」にはめちゃくちゃグッとくるものがあった。

ジャニーズが主演だとどうしても"アイドル映画"に捉えられて色眼鏡で見られる時もあるけど、重岡くんがアイドルと役者どちらも頑張ってることが久我という人間を演じるに当たっては良い方向に転んでいたから、単なるアイドル映画では決して無かった。
そういう意味では、主題歌がWEST.なのも良かったなぁ。
映画を見てから改めて「FICTION」を聴くと、「ここはこういう意味だったのか!」って新たな発見があって、この主題歌も含めて映画「ある閉ざされた雪の山荘で」だった。

この作品も、役者「重岡大毅」もちゃんと評価されてほしいな。アカデミー賞いけるかな?どうかな??
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