【希望の光】
原題 Slotherhouse
大学の社交クラブの会長になる事を夢見るエミリー。しかし現会長のSNSのフォロワー数との圧倒的な差から、立候補する事さえ躊躇している。
4年目最後の年…一発逆転で人気を得る為に、あるきっかけで知り合った珍しい動物をペットとして販売する業者からナマケモノを購入することに。これで一気に会長を抜く人気者だ!
しかしその業者は動物を密漁しており、しかも今回密漁したナマケモノはただのナマケモノではなく…高知能で狂暴、自分を密漁した人間を憎み、そして妙に可愛いナマケモノが学生寮にやってくる!
…な映画。
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勝手な想像ですけど、タイトルから作ったんじゃないかな、この映画。
「Slaughterhouse(大虐殺の現場)…Sloth(ナマケモノ)とかけたら、面白くね?」っておやじギャグから産まれた。きっとそうだと思ってる。
もう一つあるパターンとしては企画段階で誰か異常なナマケモノ好きがいただけって可能性もあるけど、それにしては殺人鬼がナマケモノであることがほぼ活かされていないと言うか…もっと、なんか、ナマケモノならではな要素ってないの?
それはともかく、何も引っかからない映画。
B級ホラーとしては標準以下。残酷描写を避け、なんか物凄く…ふわっと殺してる。敢えてそうする事でガーリーな子供向けっぽい雰囲気にしたいのかもとも思えたのですが、いかんせんB級ホラーとそれは、食べ合わせが悪い。
かといって何か新しい要素があるでもなく。ホラー大喜利としてはせいぜい「こんなにかわいいナマケモノが!」って事なんでしょうけど、それが特段新しい要素とも思えない。それを言ったらファイブ・ナイツ・アット・フレディーズだってそうそうだし。クリッターだって…いや、あれは可愛いけど、可愛くないか…?
じゃあバカコメディーとしてどうかと言われると、これは趣味趣向の問題なのでなんとも言えませんが、僕には合わなかった。ちょっとバカすぎというか、あまり笑えるノリではなかった。そのくせやたら長い。ホラー以外のところのテンポの悪さが結構きつかったし、結局それがホラーパートのほうにも悪影響だったかな。
僕がこの映画に見出した希望は、たびたび噂に上がるグレムリンの続編あるいはリブートの話…もしそれが実現した場合、ギズモがCGになっていたら僕はきっと誰かを恨むことになる…そう思っていたのですが。
低予算映画のパペットでこのレベルが実現するのか!ナマケモノ君の動きがかなりギズモを思わせる動きでさ…
ギズモよ、君はまた当時の動きのまま蘇れるかもしれない!大いに希望が持てました。
■本日のビールのお店『スロース・ハウス』(神奈川県/横浜市)
最初に映画のタイトルSlotherhouseが出てきたときに頭に浮かんだ、神奈川の綱島にある小さなビアバー。名前の通りナマケモノ推しの店で、ゆる~いイラストの看板が可愛い。店に繋がる8タップは主に国産クラフトビール、フードも充実した落ち着いた良きお店。今月末で五周年らしいです。