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52ヘルツのクジラたちのcdのレビュー・感想・評価

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)
4.5
12(2024)

原作既読のためストーリーは分かっていたけれど、杉咲花さんと志尊淳さんの演技に圧倒され、心が揺さぶられるような2時間でした。
先日見た『市子』同様、杉咲花さんの魂が震えるような演技は勿論素晴らしかったのですが、志尊淳さんがここまで凄いとは…想像以上でした。アンさんの持つ優しさも哀しさもよく表現されていて、お母さんとのシーンは涙が止まりませんでした。

原作の持つ雰囲気も好きだったけれど、キナコとアンさんに焦点を当てたこの映画の描き方もとてもよかったです。特にトランスジェンダーの描き方が丁寧で、とても印象に残りました。
トランスジェンダーだけではないけれど、この作品に出会うことで、これまで聞こえなかった周波数の声が少しでも聞こえるようになったらいいなと思います。自分もそうありたいし、そんな人が増えることを願わずにはいられません。

インタビューも読みましたが、監督や俳優陣だけでなく多くの人が様々な話し合いをしながら撮影し、宣伝活動をしていることも知りました。
そういった意味でも、多くの人に触れて欲しい作品です。
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