tera

52ヘルツのクジラたちのteraのネタバレレビュー・内容・結末

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

凄く心が痛かった。
大切な作品。

でも「感動した」とか「泣ける」とかで消費したくはない。私はこの痛みをどうすればいいんだろう。

杉咲花さんも前インタビューで仰ってたけど、
マジョリティがマイノリティの悲劇的な物語を見て涙するとき、それを容易に感動と読んで消費したくない。

だから、最後貴瑚と愛は居場所を見つけるけど、あんさんはそれが出来なかったのが(できなかったわけではないのかもしれないけど)凄く悲しくて苦しくて悔しかった。

後からパンフレットも買ったけど、この作品がどれほど緻密に、配慮を持って作られてきたかのお話は本当に読み応えがある。
杉咲花さん、志尊淳さんがどれほどの覚悟でこの作品に臨んだのかが分かって、はっとさせられる。2人の演技本当に凄かった。

安吾の結末は、議論の余地のあることで、
だけどそこも制作陣でかなりつきつめた話をしたとか。またまた杉咲花さんの台詞だけど、私もこの作品がいつか乗り越えられるものになればいいなと思う。

それでも現時点の私の心に突き刺さる映画だったし、この作品を見たこと、この作品にまつわるインタビュー等々を読んだことは私の価値観を変えてくれたような気がする。

原作も読んでみよう。

本当にありがとうございました。
tera

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