インド大使館にて鑑賞。
記憶にある限りグジャラート映画は初めてかも。

1970年代、砂漠の小さな村は水資源が乏しく農作物を育てるのが困難で牧畜と、町への出稼ぎや入隊でわずかなお金を稼いでる。

女たちは外へ出たり楽しむことを極端に制限され、鬱屈とした毎日を送っているが、それが当たり前だと思っている。

そんなある日、よそ者の太鼓叩きの男が瀕死の状態でやってきて、女たちに助けられる。そして彼女たちは男の叩く太鼓でひと時、開放感を得る。

村の慣習に縛られた女たちや、雨乞いと祈りなどは『Dor』や『ラガーン』でもその描写は見られた。

しかしこの作品ではよりリアルに抑圧された女たちと踊りによる開放が描かれていた。

ラージャスターンが舞台になっている映画にも見られるが、砂漠と色鮮やかな女たちの衣装がとても美しい。その鮮やかな衣装と自由を失った暗い生活があまりにも対照的だ。

昔から踊りはどこの国でもあったが、その時々で自由、開放、祈り、喜びに満ちている。

以前ほどではないが、インド映画は歌って踊るとよく言われたが、こんなに美しく自由で悲しいダンスはあっただろうか。

テーマは家父長制への抵抗でしょうか？舞台は70年代のグジャラート州。田舎とはいえ、女性蔑視がこんなに酷いとは！雨乞とか生贄とか、ホントに中世みたい。。
乾いた砂漠の地で、カラフルな衣装の女性達が激しく踊るシーンが印象的でした。