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隣人X 疑惑の彼女のごはんのレビュー・感想・評価

隣人X 疑惑の彼女(2023年製作の映画)
4.5
設定はSFだけど、内容はそうでもなく、SFの皮を被った社会風刺作品。

ストーリーの軸が誰が異星人Xなんだってところだけど、本作の表しているメッセージはそこを白黒ハッキリさせるところではないところにあるので、SF的にはメッセージがどうこうはさておき、ハッキリさせるだけしてくれーって気持ちにもなる。(一応異星人の印的なのある感じになるけど、なんかあったりなかったりだったよね??)
ただそんな事どうでも良くないか?って作品でもあるので、まぁこの設定持ち出してのこの結論は多少賛否ありそう。



上野樹里さんをすごく久しぶりに見たなぁって感じで、それでいて印象が"のだめ"の時のままだったので、なんだかめちゃくちゃ大人っぽく美人になってて、まずそこが驚き。
(何年前の印象と比べてんだって話だけど…)
上野樹里さんの雰囲気だけでなんだかずっと見れちゃうなぁって感じ。


移民のことや差別問題のことを言ってるのはよくわかるし、Xの疑いがかけられる1人が台湾からの留学生というのも、非常にわかりやすい。
最近はコンビニで働く外国人の方をよく見るようになったが、改めてあんなやる事多いコンビニで慣れない語学使って働いてるよなぁ…と思ったり…
ただ本作においてこの台湾の子の恋愛ストーリーは必要なのか…やや疑問。


そして本作マスコミのあり方に対しても批判的に映しているようにも思うが、その反面、一般消費者側の興味のあり方もなんだか考えさせられる…
昔からみんな芸能スキャンダルとか好きだけど、そんなに他人の事気になるかね…というのは常々思っている事で…
まぁ学生の頃も誰が誰と付き合ってるとか、悪い噂とかで盛り上がってたから、大人になってもスケールが変わっただけで同じことやってんだよなぁ。
そして最終的には記者がSNSによって晒されてるのも今ならでは…
本当に広まるべき事、届くべき人に届くのであれば良いけど、どーにもなかなかね…

またマスコミに晒されて大変だったけど、おかげでお父さんの事よく知れたから良かった的なお手紙の話があるけど、それは流石にポジティブ過ぎる考え方のような…
あんなマスコミのやり方でも結果良い事もあったよ!みたいなのはなんか腑に落ちない…


ラストはなんだか素敵な感じで終わったけど、あんな騒ぎからなかなかそうはならないんじゃないか??…と思うのは私が心で本作見れていないからか…?
あとは異星人が人間に擬態してるから良いものの、全く異なる姿だったらどうなんだろうね。そうなるとSF色強すぎて本作としては崩壊しそうだけど。

お?なんだなんだ?SF作品か?って見始めると多分そんなに面白くないんだけど、メッセージ性は強く、他人と関わることに関して考えてしまう作品でした。

とりあえず外国人の店員さんには優しくしていきたいね。

あとスクラッチ買いたい。

それから雨の香りはペトリコールと…ふむふむ
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