このレビューはネタバレを含みます
(まず1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」により被災された皆さまには心からお見舞い申し上げます。)
何だかそんな時に映画を見に行くのも不謹慎に思えて気が重かったんだけど、アカデミー賞国際長編映画賞にもノミネートされたと聞いていて前売りを買ってしまっていたので娘と見てきました。
娘の感想(中3) :思ってたよりも相当重い話だった。
やはり地震を想起させる描写は何とも言えない気持ちになりながら見ていましたが、そう多くは描かれていなかったように思います。
ただ一つ倒壊せず残った皇宮アパートの住民たちのお話ですが、私はこれを自然災害はもちろんのこと、今起きているガザやウクライナの戦争が起こっている地域の現状もこうなのではないかと重ねて思いました。
寒さや飢え、その中で人が人として極限状態に陥れば略奪や殺し合いが起こるのはあり得ることで、日本人は災害時でもきちんと並んで偉いねとなりますが、これを見た人の中には「韓国人の国民性だから」とそういったシーンを一括りに国民性でまとめる人もいるのではないかなと、もしこの映画が賞を取って見る人が増えればそんな声も多く聞かれそうな予想ができる話ですね。
今日本でも現状被災されて大変な思いをされている方がいるこの時だからこそ、戦地や厳しい状況で過ごされている人を思いやる気持ちの大切さを考えるいい映画だったと思います。
ただ一つ倒壊せずに残ったアパートと横倒しになった今回の石川のような建物も出てきます。
でも最後にその2つには大きな違いがあって、そこにこの「コンクリートユートピア」という映画のタイトルの意味があるんだなと深く思いました。
また見た方の感想もお聞きしたいな☆