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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦のireneのレビュー・感想・評価

4.7
『おれにバレーボールを教えてくれてありがとう』
2012年から見守ってきた烏野と音駒の大切な最後の試合、映画館のスクリーンという場所で見届けることが出来て感無量

バレーのルールも知らない、やったことない、見たこともない私に何よりハイキューが教えてくれたもの
「バレーって、楽しい!」

3セット目の研磨視点の作画。凄すぎる。
古舘春一先生のコマ割りや表現は本当に奇抜かつ天才だと思っていて、それを動画に昇華するのは素人が想像するよりずっと難しいことだと思うんだけど、あの長いカットにはプロダクションIGの思考と作品への愛と表現への情熱を感じた。
漫画をアニメにするってこういうことだと思った。

白鳥沢戦・稲荷崎戦と比べると個人的に春高音駒戦は試合の内容どうこうというより、何より関係が深い2校のキャラクターの内面を描いたストーリーだと思うんだけど、漫画では短かったシーンが深堀りされていたり丁寧に描かれていてとても良かった…
何より今回の主人公は研磨だね。

個人的に、烏野も音駒も公立の高校というところが大好きポイント。私立高校みたいにしっかりした設備もスポーツ推薦枠もなく大規模な遠征も出来ない環境であそこまで死ぬ気で部活に取り組むことがどれだけ大変かを想像するだけで、このひたむきな高校生たちの栄光を願わずにはいられない

信頼と実績のSPYAIRの主題歌も最高!
「あと1秒だけ もう1秒だけ
なんて惜しみながら 行くよ
限られた時間がいつか ふいに恋しくなっても
立ち止まらないで 振り返らないで
君は進んでいけばいいんだよ」

こんな風に試合が終わらないでほしいと何かに必死になったことはあるだろうか。もっと真剣に頑張れるものを見つけたいと思ったし、かっこいいと思った
バレーをあくまで部活としてやっている研磨の、何も怖がらず上を見続けられる翔陽へ向けた羨望のようにも感じて泣いてしまった

映画としては、初見の人が楽しめるものというよりはアニメ(漫画)をしっかり見た人向けのもになってた🤔回想シーンはほぼ説明無しで、ネコとカラス以外のキャラについても特に紹介はなかった
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