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REBEL MOON ー パート2: 傷跡を刻む者のSayGoのレビュー・感想・評価

3.3
Filmarksの試写会にて鑑賞。

戦いの準備を描く前半と戦いを描く後半という潔い二部構成となっていた。

前半ではまず狙われている穀物を有利に戦いに使うため、穀物の収穫シーンがザックの映像美で彩られるわけだが、彼らにとっての穀物の重要性が過剰に美しく演出されることで際立っていた。このシーンがあることで戦う意味というものがしっかり根付いている印象。

ただ、この前半は物語が大きく展開しないことに加えて、パート1で済ませたかと思われたメインキャラクタ6人の過去話、個人語りが丁寧に組み込まれていくので退屈さは否めなかった。

後半ではまさに7人の侍たるアクションが展開されるのだが、意外とザックらしい「カッコいい1枚画」がなかった印象を受けた。
絵画的であったり極端に様式美を狙った映像こそザックの持ち味だと思っておりそれがあるだけで満足なのだが、それがないのは残念。圧倒的不利な状況下での泥臭い戦いでもあるため見せ方としては正攻法な演出にも思える部分もある。

しかし、つまらないことはない!
「まだ来るのかよ...」という圧倒的な絶望感はラストで見事なカタルシスを生んでおり、また本作唯一シチュエーションが異なる場所での戦いとなるクライマックスはしっかりアクションとして面白い!

しっかりまとめながら野心を覗かせる終わり方も個人的には好み。

あとは全く関係ないが、日本人がスターウォーズを監督するとなれば本作のような7人の侍のオマージュしかないだろうなとも思った次第。
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