毎日カップめん

REBEL MOON ー パート2: 傷跡を刻む者の毎日カップめんのレビュー・感想・評価

1.7
● 本来は「こうあるべきだった」REBEL MOON


パート1、並びに本作を観ていて一番よく解らないのは、
「主人公が村に戻ろうとする事」。

戦っている相手が、宇宙を股にかけて星々を支配している存在なのに、なぜ小さい村にこだわるのか?

それは本作が、「七人の侍」を意識しているから。けれども残念ながら、それが「間違いの原因」なのです。

パート1で抵抗活動をやっている反乱軍の軍隊が仲間になった時点で、


「アレ、この人たちと今すぐ敵の本拠地に攻め込めばイイんじゃね?」って思ったのは、私だけではない筈…


そう、この時点で、物語の構造が「七人の侍」と異なっているんです。(どちらかというと、スターウォーズになっている)

なのに、また村に帰ろう(七人の侍を踏襲しよう)とするから、おかしな事になるんですね。


● 最初の村、もういらない


ならば、どうすれば良かったか?

それはとっても簡単で、


「最初に村が滅べば良い」んです。


初めて宇宙船が村にやって来たとき、「食料を寄こせ」じゃなくて、「徹底的に村を破壊」すれば良い。

そうやって主人公の帰る当てをなくし、脱走兵の自分を匿って死んだ人々の為、復讐の旅に出る。
その過程で、仲間が集まって行き、軍隊が出来上がって行く──。

こういうストーリーラインなら、無理なく「スターウォーズ」と「七人の侍」のエッセンスを融合できたでしょう。

けれども、本作の脚本家は「七人の侍」に引っ張られた。意識し過ぎた。


「イヤ、私ネ、アキラ・クロサワ、大好キデス! べりーべりー、りすぺくとシテマース!」


はい、そうですね。うん、解りますよ。

だけど、それが、「間違いの原因」なのです。