毎日カップめん

ゴジラの毎日カップめんのレビュー・感想・評価

ゴジラ(1954年製作の映画)
4.0
● 「怪獣プロレス」でない反水爆のストロングスタイル

半世紀以上に渡って制作されている「ゴジラ・シリーズ」の記念すべき第一作(1954年公開)。

終戦の9年後に製作され、また製作陣の多くが戦地からの引き上げ組だからか、物語の向こう側に未だ戦争の影が見え隠れする。
(監督の本多猪四郎は、「戦後の暗い社会を壊したい」との考えから映画を作ったようだが、それだからこそ内に抱えるものが滲み出るのかも知れない)

作中に登場する「オキシジェン・デストロイヤー」は、その名前こそ中二病的ではあるものの、水爆の象徴であり、その恐怖の落とし子が「ゴジラ」となって立ちはだかる。

ストーリーは簡潔ながら強固、またテーマも反水爆に貫かれた、現代ではあまり観ることが出来ないストロング・スタイル。
古い映画はこういったところが「しっかり出来ている」ので良い。

また、後年の「怪獣プロレス」をしていないことも良かった。