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Saltburnのkaoruiのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
2.5
敬愛するパソリーニのテオレマを骨組に、太陽がいっぱいを編み込む。
毛穴が見えるくらいのアップから構図の決まった俯瞰へのカッティングなど若者監督らしい思い切った演出で釘付けになる。
迷路の真ん中の出口の向こうに聳える牛頭像の悪魔的造形、
豚の丸焼きのアップになった目玉からの馬のカブリモノへの切り返し。
吐瀉物のアップごしの電話(これ、結構きつい😓)。
技巧的過ぎると見る向きもあるかもしれないけれど、僕は好き。鬱々とした大学の描写からソルトバーンにいよいよ乗り込むシーケンスなんて、ゾクゾクするではないか。

一方で種明かしをシーケンスで見せるけれど、これは無くても良かったかもしれない。
玉葱の皮を剥いても剥いてもやばいものしか出てこないバリーコーガンの存在感で充分だと僕は思う。
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