monjaaaa

Saltburnのmonjaaaaのネタバレレビュー・内容・結末

Saltburn(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

SNSでみんながキモイキモイと褒めるので。
プロミシング・ヤング・ウーマンを手がけたエメラルドフェネル脚本なので割と期待して観た。気持ち悪いシーンをさわやかにテンポよく表現するのが上手。
話が逸れるけど、片山慎三の「さがす」も気持ち悪さではsaltburnといい勝負してる。でも、「さがす」はこのシーンはカットした方がいいだろと思うくらい冗長かつ気色悪いんだよね。
人気者と仲良くなるために、陰キャの主人公が身の丈に合わないことをしていて序盤は胃が痛くなっていた。(自分が陰キャ側の人間なので)
主人公と主人公の母親をフィリップが無理やり対面させる場面では、恵まれた人間の善良な無神経さに、さらに胃が痛んだがその後別の意味でまた胃が痛くなった。ここのフィリップの愛想のいい笑顔がものすごくいいので色んな人に見て欲しい。ここまでで3回胃痛がしている。
警戒心が無い裕福な人間を同情させて取り入るには、可哀想な人間を演じるのが最も効果的であるという皮肉。
最後にフィリップを性的な意味で好きではなかったが好きだったと主人公が独白したけれども、けっこう本気だと思う。恵まれているならではの天真爛漫さ、傲慢さ、純粋さ、将来得るはずの富に羨望しながらも同時に憎悪したんでしょう。好きになれるわけはないよね。それはそうと、問題は主人公が一般的な中流家庭出身で、フィリップを憎悪できるほど恵まれていないわけではないことですけど……。
主人公の感情や目的や意思が最後まで一貫して不明なので、その点が気味が悪いのだろうな~。もう少し説明して欲しい気もするし、説明してしまったら作品の面白みが減るという気もする。
主人公役バリー・コーガンのじっとり相手を睨みつける目つきが印象的だった。なんだかいかにも不満そうで。
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