ボロロボ

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のボロロボのレビュー・感想・評価

3.8
予告編で興味を持ち観てきた。
原作の存在は知ってたが未読。

3年間巨大UFO母艦が上空に居座るSF世界を舞台として、卒業間近の仲良し女子高生グループ(グループ内の2名:門出&おんたんが主人公)の日常を描くフシギな作品。そこはかとなく無力感や諦念が漂う日常系であり、SFであり、ミリタリーでもある。

そして、『ドラえもん』だったり、『サザエさん』だったり、『エヴァンゲリオン』だったりもする。

キャラクターのタッチはあえて不統一みたいだ。ギャグ路線か?と思われるようなデフォルメが効いていたり、不気味要素を水木しげる風にしてたり。そこかしこに「どこかで見た」ようなタッチ。

一方で美術(背景、大道具、小道具)は非常に丁寧でリアルに作られている。キャラのタッチが《クセつよ》な分、作り込まれている背景を見るのが楽しい。

メカはカッチリとそれらしく3D CGで描かれていて、ひとつ間違えるとバカバカしく見えてしまう多脚歩行兵器もステキなデザインだ。スクラップの寄せ集めのような飛翔体は、70〜80年代の特撮テイストみたいだ(スター・ウォーズとかギャラクティカとか)。エヴァンゲリオンの《使徒》を想起させるようなものも。

オハナシは・・・女子高生仲良しグループの悲喜こもごもは表情豊かで楽しいが、世界観に関わる展開については謎が多いまま。モヤモヤ部分は後章で語られるのだろう。

門出を演じる幾田りら、おんたんを演じるあの。ハマり役じゃないかなあ。良かった。

後章を楽しみに待つ。
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