november

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のnovemberのレビュー・感想・評価

4.0
原作未読。でも原作者のYouTube配信やドキュメンタリーはわりと観ていて、門出やおんたんくらいは知ってる状態での鑑賞。

東京の上空に居座る謎の円盤。詳しい説明は何もなくて、実際この世界でも何もわかっていないのだろう。8.31という大きなインパクトの後、時々変な部品は落ちてくるけれど対策はある程度とれていて、日照権とか言ってられるくらいの余裕はあるらしい。
やっぱり最初に連想してしまうのは地震。大震災でかなりの死者が出ても、細かな地震には慣れちゃってるし、便利な場所だったら住み続ける。
でもこの作品の世界では災害の要因に実体があり、それが常に視界に入ってくるわけで、そう考えると、「過剰に不安になってる変な人」の判定ラインとか、死との距離感とかも、現実とはかなり違っているはず。そもそもこの世界にだって震災や感染症、戦争等もろもろのリスクは現実と同じように存在してるだろうし。。

みんな言ってるけどあのちゃんがめちゃくちゃいい。普通キャラクターの向こうに声優の存在を感じるとノイズになると思うんだけど、前章でいちばんうるっと来るシーンではあのちゃんとおんたんが自分の中で確かなシナジーを生んでた。いくらちゃんの門出ももちろんすばらしい。

スタンダードサイズ(回想と呼んでいい?)終盤の団地空間がめちゃくちゃすごかった。郵便受けと掲示板のある1Fで、少し離れて斜に向かい合う門出とおんたん。浅野いにおの一枚絵みたいなカット。からの上階・片廊下空間。片側は各住戸の扉が並び、外に面してる側も曇りガラスか何かで覆われていて、閉鎖的で暗い。その空間が真っ赤に、そして歪んでいく。唯一空が見える場所に引き寄せられていく門出。
浅野いにおが作画したカットが数か所あるらしいけどどこなんだろう。

話はまだ全然わからないので後章が楽しみ。漫画読んじゃうか悩む。
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