Monsieurおむすび

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章のMonsieurおむすびのレビュー・感想・評価

4.0
#デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション #デデデデ
世界の終わりもなんのその、恋に友情に日常を抱きしめる青春ディストピア後章。

人類滅亡の蚊帳の外、恋だ友情だサークルだとバカ正直に日常を謳歌するおんたんと、そんな彼女と惹かれ合う大葉くん。
彼も世界は救えなくて、いろんな人の大事な人も消えてしまって、それでも守れたこともあって、また半死半生の世界でみんなと日常を生きていく。
おんたんが誰もいなくならないでほしいと願い、大葉くんが世界を救おうとした一方で、対となるように欺瞞に満ちた世界の、愛に歪んで暴力とエゴに堕ちた小比類巻くん。
後章で誰よりも人類滅亡の中心にいたのは彼だった。
キホちゃんの死という同じ地点にいたのにね。
自分の正義を盲信していた門出は渡良瀬くんとの恋や愛に夢中。
門出が唯一無二の存在だったおんたんには、別の大事ができ。
人間こそが「侵略者」で。
凡ゆる絶対をデストラクションしていくこの映画が選んだ結末は、現実的とも言えるほど当たり前で、だからこそ別の並行世界を生きる私たちにはより残酷で。

偏見を持たないやら暴力がどうたら言っときながら、煽動されるがままでわたし知ってますな意識高い系ふたば周辺より、侵略者の大葉くんと直に接して、戦争ゲームや海水浴に興じるおんたん達の方が真実と真理に近いってのはかなり皮肉が効いていた。

実質、前章の主人公がおんたんと門出だったのに対して、後章は大葉くんと小比類巻くんだったね。
前章後章続けての鑑賞だったので、そういうギミックにもびっくりさせられて私は楽しめた。
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