Ferm

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章のFermのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

不安と日常が入り混じる怒涛の前章から続く今回の後章。

まずは要素をつらつらと書き連ねると、大学入学、友達の政治的思想、小比類巻の革命前夜、大葉との再会、サークルで合宿、過去編での真相究明、母艦からエネルギー放出、母艦の落下?、東京壊滅、印象に残ってる(記憶に残ってる)のはこんな感じでしょうか。

門出とおんたんたちは大学に入学するところから物語は始まる。初っ端のおんたんの「東京に希望を持って上京して来た奴らが何ヶ月後かには何たらかんたら〜」で大学のために上京してきた組の僕が謎のダメージを受けたのを覚えている。

前章は「日常」パートも「非日常」パートも門出とおんたんが中心となって進んでいたが、今回は「日常」パートが門出とおんたんで、「非日常」パートは「大葉くんと小比類巻」と役割分担されていたようなイメージ。

その中で門出とおんたんがストーリー的に置いてけぼりになっているような印象を受ける部分がちょくちょくあってちょっと物語の広く浅く感を感じた。
正直これはマンガ全12巻を映画2本の4時間にまとめようとしたのだからしょうがなさも無くはないけど、前章のあの濃密さと期待を前にすると余計惜しい部分として目立ってしまった感じがする。

とは言っても物語としてはよくまとまっていたと思うし一応映画オリジナルエンドらしいがちゃんと作者監修だけあって成立した終幕になっていて良かったなと思う。映画オリジナルエンドにしたことで漫画版既読者もワクワクしながら見られただろうし、初見の人なら漫画版はどんな終わり方なんだ。。。?ってうまく漫画に誘導できるようになっていると思う。実際、初見で観たいろんな人の感想を見る感じデデデデの漫画気になるって人が結構いる印象。
なんかこれはもちろんビジネス的にはあるんだろうけどそれよりもデデデデの世界を広げてもらう方法として成功してるなーという印象がある。

あと今回印象的だったのは大葉くんめっちゃいいやつなんかい!!!ってやつと小比類巻怖すぎるよ!!!ってやつ。まあ母艦関係の主要人物だから印象的なのはある意味必然ではあるんだけど。

そして過去についてやっぱりおんたんが色々過去改変してくれてたって予想は当たってたけどそこにお兄ちゃんも関わってたのは意外だった。そして過去と覗き見るであろう誰か(大葉くん)に対して母艦を止める合言葉は「ともだち」だと伝えていた侵略者いそべやん有能すぎるな。

兎にも角にも今回ちょっと低めの評価になってしまったのは前章の期待が高すぎてどうしてもそことの対比で物足りなさを感じてしまったからってので正直映画としての見せ方とか雰囲気に関してはだいぶ完成度高かったと思う。

あと余談だけど、パンフレットのデザインも凝っててよかった。2冊の背表紙を追わせてデデデデの文字が浮かび上がるとかデデデデっぽい色の使い方がされてたりとかとか

前章であった「門出は嘘つくときにメガネを触る」ってのを完全に忘れてて注目できなかったのはちょっと悔しい。早くアマプラとかで配信されないかなー。以上。
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