このレビューはネタバレを含みます
良いも悪いもわからないくらい難解だったのでこのスコア。もう一度見てもう少し理解したいと思えたので結構好きな作品なのだと思う。
・沙苗の気持ち、少しわかってしまう。さすがに一緒に死のうとか金を貢ぎたいとか思ったことはないけど自分のできる限りの全力を尽くしてこの人に何かしてあげたいと思うような恋をしたことはある。そして穏やかに過ごせる人と結婚したのも一緒。夫の子どもを産む未来が想像できないっていうのもなんかわかる。
気持ちはわかるけどその自己犠牲的な愛は自分の身を滅ぼす結果にしかならんやろ、と思って心配して見てた感じ。まぁ自己陶酔な面も大いにあると思うから好きにしなよとも。
結果として殺そうと思って自分が殺されたんだ、に落ち着いてたから、せやんなと思った。自分を俯瞰して見れるようになってよかった。
・隼人さん君に会いたいって、って言われた瞬間に泣き崩れる沙苗が見事だった。だってまだ大好きだもんそんなこと言われたら泣くよね。
・隼人が出てくるシーンだけ不快な音が流れるのがめっちゃ印象的だった。劇伴ほとんどなくて静かな映画だからなおさら耳につく。
・健太唯一まともな人間ぽく見せてるけど沙苗に対する愛、全然まともじゃない。
沙苗が隼人は世間から見たらクズだけど本当の彼は優しくて…みたいなこと語ったとき、お前それ本気で言ってんのかよって健太が言うんだけど。
健太も居酒屋で友人に早く別れろよみたいなこと言われたときほんとの沙苗はそんなじゃない普通なんだよって庇うの。
全く一緒じゃんって思った。類友。
描かれてはないけど赤いマフラーの子、沙苗との仲が拗れる前から関係あったでしょ？身体的にはないとしてもその気にさせるような言動は絶対してるはず、と思って見てた。
最後の60秒の表情は監督は指示を出さず仲野太賀さんに委ねたと上映後舞台挨拶で言っていた。
・足立、終始きれいだしヤバイ人オーラすごいしなんか凄かった。
舞台挨拶の時に着てたピンクのニットのマーメイドドレス、橋本愛ちゃんがカッコいいジャケットとシャツ姿だから余計というか、やけに女出してる感があってあざとさ…みたいなの感じて役とリンクしちゃった。すんごく似合ってて可愛かったからこの役じゃない時だったら100パー素直な気持ちで可愛い！って思えたと思う。
・プラネタリウム、とにかく暗い。画面が黒い。ぼんやりとしか見えない。その中でピントが沙苗から奥にいる隼人へうつっていく。
・水上恒司、胸にホクロがあるのはいろんな作品に映っているけど、背中にまでホクロあるのね…好き
