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クラユカバのsoraのネタバレレビュー・内容・結末

クラユカバ(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

Filmarksで検索して見つけたのとYouTubeの予告編がわくわくしたので鑑賞。よく調べずに行ったんだけど、インディーズで作ったアニメなのね。こういう監督の趣味に走った作品(良い意味で)はクラファンで資金集めしないと思う作れないのかと思うと寂しい。もっと趣味に走った尖りまくった作品が世に出てきて欲しい。
予告編の時から気に入っていた大正ロマンとスチームパンクがまぜこぜになった世界観、美術が素晴らしい。クラガリと呼ばれるいわゆるスラムのような場所に住む人々とそこを根城にするゴロツキども、それを取り締まる警察的な人達と主人公、謎の失踪事件とわくわくする要素がいっぱい。合間に挟まる都市の説明や講談のような登場人物達のセリフ、可愛らしい絵柄と相まって監督の作りたい世界が固まっていて非常に良かった。脇を固めるキャラクターも立っていてもっとこのお話を見てみたいと思わせるパワーがある。
こんなにどツボだったのに肝心のストーリーは伏線だけばらまいて終わったような印象。なぜ見世物小屋の連中は人々を誘拐したのか?タンネは何者?失踪した父親は?覆面党の頭領の息子とは?こういった謎は明かされずに終わってしまうのが残念。TVシリーズになる予定でもあるのか、それとももう一本作るのだろうか。脚本家と組んでそこら辺きっちりオチをつけて欲しい。てっきりもう一本の映画で明かされるのかと思ったら違うみたいだし。
神田伯山は声優初挑戦らしいけど上手かった。変に演技に慣れた感じがなくて素朴なのが主人公のキャラクターと合っている。
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