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おもちゃのamayadoriのネタバレレビュー・内容・結末

おもちゃ(1999年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

溝口健二監督『祇園の姉妹』のオマージュとして新藤兼人が執筆した小説を新藤自身が脚本化し、深作欣二が監督を務めた。
つまり、溝口ー新藤ー深作が繋がった作品。
深作はこの後「バトルロワイヤル」を撮り終えずに亡くなるので、この「おもちゃ」が事実上の遺作ということになる。
2013年になるまでソフト化されていなかったのだから驚いた。

最後の"水揚げ"シーンは要らなかったように思うが、それでもテンポは良いし、ヤマはしっかりある。
特に後半、時子が舞妓になることが決まって、家族の元ではなく材木屋の見習い山下の元へ行き、彼の頑張る姿を目にするシーンには涙を堪えきれない。
他、里江が時子と舞妓準備金の工面のために体を売ったり、照蝶が吉川親子に復讐しに行くところなど、何度も言うが「女の意地」が描かれていて非常に面白い。
あと音楽もとても良かった。(天野正道という方)
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