しろくま

火の鳥 羽衣編のしろくまのレビュー・感想・評価

火の鳥 羽衣編(2004年製作の映画)
3.4
《誰だ?》
〝お前は、旅人が恐れる宝来山の鬼と呼ばれる山賊のズクだな。松の浜辺へ行ってごらん。いいものが見つかるかもしれないよ〟〝全く俺もどうかしているよ。童子の言葉を真に受けて。何だありゃあ!〟

浜辺で倒れている女性トキがまとっていたのは、まるで布地そのものが光っているみたいな上質な羽衣で、それをズクが盗もうとはぎとり…。この展開って完全に〝天女の羽衣伝説〟だよね。

〝火の鳥〟は、手塚治虫先生が長年書き続けたライフワーク的な作品で、登場人物が他の時代に現れたりして、複雑に絡み合っているのを見つけるのが楽しみな作品。本作も〝望郷編〟や〝乱世編〟と繋がっていく予定だったけれど、結局いろんな事情から他とは絡まない独立した話になってしまった。アニメ化に際し、オリジナルの3バージョンのどれとも異なるエンディングになっているが、こんなラストもいいかもね。

視聴メモ:2024.10.20/135/楽天チャンネル(手塚プロダクションTV)
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