生前ネット配信されていた坂本龍一のソロコンサートを再編集し映画化したもの。
90分程のライブだが闘病生活の間を縫って約3日かけて録画されている。
綺麗にまとめたネット配信とは異なり、映画版はNGだった演奏も収録されていた。
その辺りがライブでありながらドキュメンタリーのように映った。
坂本龍一ほどの人であり、また演奏し慣れたはずの曲でも和音が揃わないのである。
ピアノを弾かない自分の目線では手癖などで弾けてしまいそうなものだが、それが敵わないのだろう。
ピアノのペダルを踏むバネの音、鍵盤を叩く音、ピアノ線が響く音、坂本龍一の呼吸、全てが聴こえており、坂本龍一がそれらを弾いたという記録だった。
