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Ryuichi Sakamoto | Opusのぺんのレビュー・感想・評価

Ryuichi Sakamoto | Opus(2023年製作の映画)
4.3
ペダルを踏む低い音は心音のようにも聞こえ、そこに彼の息遣いも重なる。ピアノと坂本氏が渾然一体の生命体となる。

闘病中の坂本龍一氏の苦渋、奏でる喜びといった複雑な思いが指からピアノへつたい、音楽となる。それらは私たちの体に取り込まれ、心の深いところの何かと共鳴するよう。まさに「生きている音楽」をさやかに感じる体験だった。

偉大な音楽家が確かに存在して、芸術は今も響き続けている。
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