じょ、上品ーーーーーー！！！！！
アメリカ、というか白人から見た黒人の"らしさ"と自分とのギャップに頭を抱え、中年クライシスに直面し、困り顔のままどんどん現状に巻き込まれて流されていく主人公の姿は確かにコメディ。めちゃくちゃ笑える。
んだけど、画面の色合いや、気持ちいいシーンでふと鳴るジャズ、表情だけでのやり取りなんかが素晴らしくて、大人の上品な映画を観た！！ という満足感で悶えたとこ。
出版業界に対する皮肉、人種によって定義される"普通"ってなによという疑問、自分とは異なる（とされる）人種を人種によってエンタメとすることや勝手に腫れ物にすることやヒーローにすることなどなど、全部詰め込んでパッケージはあくまでも上品。すっごい高度な皮肉。そのうえコメディ。すごい。これは素晴らしい。好きです。
ずっと困ってるかわいい主役、素敵な彼女、困った人だけど良い奴兄、認知症の母、あったかい家政婦さん、調子のいい編集者、全員演技巧者でこれも素ン晴らしいアンサンブルだった。いいわー、これはいいわー。
