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アメリカン・フィクションのxazsaのレビュー・感想・評価

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)
3.6
アメリカの黒人差別問題(に限らず全ての差別問題)って、色々な方向に気を遣いすぎて、結果、何だかわけが分からなくなってる感。

黒人を主役にした作品は必ず不当な扱いに耐え、または反抗し、もしくはラップを流しながらオープンカーで街中を走ってる。
そんな人はほんの一部で、ほとんどの黒人が普通に暮らしてるはずなのに、フィクションの世界はそれを許さない。それもまた差別ではないのか。

もちろん、現実で差別されてる黒人は多数いるにしても、差別されてる白人もいれば、差別されてるアジア人もいるわけで、ことさら不幸にフォーマットを落とし込まなくてもいいじゃんと思うわけです。

そこのところをコメディとしてうまく描いてる作品だと思います。結局白人の無神経な自己満足が、より世界を混沌とさせてるんだよなあ。

黒人差別に関する皮肉を効かせた小ネタが色々と散りばめられているんですが、そこのところの知識に疎い自分にはほとんど理解できず。勉強不足。
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