よねっきー

異人たちのよねっきーのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
4.5
時間的な因果や論理を逸脱した物語性は、宙ぶらりんで地に足がつかない。だけどそれぞれのショットは断章的に、あなたがそこにいたこと、確かにそこに肉感があったこと、を伝えている。ぜんぶ夢だったかもしれないけど、夢のなかで感じたことや考えたことが、嘘ってわけじゃないよなあ。あなたが死ぬ夢を思い出す。自分が死ぬ夢を見たといっていた、あなたを思い出す。夢だけど、夢じゃなかった! とかなんとか、サツキとメイなら言うだろうか。

自分で物語を紡ぐのではなく、人の書いた物語を自分なりに解釈するってことが、ここまで感動的だとは知らなかった。自分を救うために書いた物語が、誰かに共有されて、また誰かを救っていること。
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