ぺんじん

軽蔑 60周年4Kレストア版のぺんじんのレビュー・感想・評価

軽蔑 60周年4Kレストア版(1963年製作の映画)
3.9
イタリアのカプリ島の美しい景色を背景として、劇作家とブリジット・バルドーの間で延々と繰り広げられる痴話喧嘩。
映画版『オデュッセイア』の書き直しを劇作家が迫られる所なんかは、この映画自体がメロドラマをベースにしながらも、メロドラマの虚飾を剥ぎ取る部分とシンクロしている感じで、ゴダールの「実際の恋愛なんてこんなもんさ」という冷めた視線が感じられる所。
痴話喧嘩がずっと同じ調子なんで飽きてくるけど、最後の展開でハッと目が覚めさせられる。フリッツ・ラングが出てくる所は得した気分。あとアメリカ人プロデューサーが絵に描いたようなイケすかない男なのはゴダールの実体験だったりするのかな?
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