MiYA

華岡青洲の妻のMiYAのレビュー・感想・評価

華岡青洲の妻(1967年製作の映画)
3.5
原作は未読。嫁と姑が息子の寵愛を巡って大喧嘩するとか、姑が嫁いびりするとか、そんな普遍性のある(?)話ではないんですね。

夫または息子の偉業のために進んで犠牲になることを争う嫁と姑。これは異常シチュエーションにおける異常心理が働いたドラマではないか。そりゃ普遍性なんてあるわけがない。

一方で冷静に華岡青洲という人の仕事ぶりを見れば、江戸時代に全身麻酔による乳がん摘出手術を行ったなんて、世界的偉業にほかなりません。かと言って、これは「内助の功」による成功譚とはどうしても思えず(嫁と姑は勝手に争って相討ちしただけ?)、彼の努力と研鑽の賜物でしょう。

BS松竹東急「よる8銀座シネマ」にて。
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