華岡青洲の妻の作品情報・感想・評価

「華岡青洲の妻」に投稿された感想・評価

これほどまでに顔、というか視線に気をつけながら映画を観るのはなかなかなかった。とにかく、嫁姑の視線が気になって仕方ない。視線の変化が、感情の変化をまさに表現している。そして最後には視線がなくなることで、争いもなくなるというすごさ。

にじり寄るお歯黒の婆やのショットに凄みを感じたと思えば、嫁入りを決めてからの省略の衝撃。今では絶対にこんな風に作られないだろう。
そして、便所で内ももの痣を見てほくそ笑むシーンに代表される「雲平は私のもの」感の数々。濃密な90分。
例え妻であっても まだ試験段階である 麻酔薬、それも強いやつを自ら飲む何て 流石は、医者の妻だ!!到底私にはできない何回も強い麻酔薬を飲んだ結果失明していまう。

1つ疑問に思ったのが 乳癌患者の方胸「乳房」が腫れ上がって大きくなるのだろか?

伊藤雄之助氏が医者役で登場したは良いが、患者宅での呑み食いするシーンは、ちょとね😅
もみくちゃになる騒がしい女の争いも好きですが
此方は、ひたすらに陰湿で側から見ると分かりにくい じめっとした女特有の高レベルの争い。

相手を持ち上げながら落としている遣り口が面白い。

憧れの人に焦がれるあややが可愛すぎたのと
高峰秀子はどんな役でもハマりすぎて流石だなあと。
語り手が杉村春子という無駄な豪華さも必見。
今読んでいる「世にも奇妙な人体実験の歴史」に華岡青洲の事が書かれている。世界で初めて全身麻酔下での乳がん手術を成功させた外科医で過去にドラマになったことも。今作が偶然にも京都でスクリーン上映するとの情報をキャッチ。ちょっと足を伸ばして観に行ってきた。

紀州。華岡雲平(のちの青洲)の元に嫁いだ加恵はかねてから憧れていた美しい姑於継とその娘たちとで仲良く家を切り盛りする。婚姻当時京都へ遊学中だった雲平が戻ると於継の態度は一変し加恵に冷たくなる(眉毛のない高峰秀子ははまり役)。雲平の麻酔薬研究がいよいよ大詰めを迎える頃加恵と於継は人体実験の被験者の座を奪い合う。そして...。

奪い合うほどの魅力を全く感じない人体実験の座を嫁姑が取り合うなんて美談にも程がある。実際は他の親族の協力もあったらしいですね。協力したのは人間だけじゃなくイヌネコも。ほんとにネコを虐待してるシーンや四肢が麻痺してヨロヨロと歩くネコの登場に絶句。いま当たり前に使われているものの誕生には多くの犠牲が必要だったんだな。なかなか面白い?作品だった。
増村保造+嫁姑の戦い=愛

嫁「私を実験台にして下さい。惜しくない命ですのし!」

姑「いいえ、老い先短い私を使って下さいのし!」

夫「やめーい!やめーやめー!やめんか!わしの薬を飲んだら死ぬとでも思ってんのかー!」

ホンマやな

高峰秀子の映画をはじめて見たかも。キレイなのに怖い。
好きな二大女優、若尾文子と高峰秀子が共演した作品。 
嫁と姑の確執を両者が存分みせてくれる映画であり、市川雷蔵の存在感が薄くなってしまうほど、嫁姑のインパクトが強烈である。 
つねられた痕を愛おしそうに微笑む若尾文子の美しさ。デコちゃんの絶妙に嫌味を吐く感じもたまらん。

2017年鑑賞
Mika

Mikaの感想・評価

2.6
全体的に仄暗い感じ。実験とか手術のシーンとか、ちょっと見てられへんかったかな。でも、面白かった!
大映の市川雷蔵主演というイメージからすると、とても意外な作風
あえてのモノクロ作品、リアルなメイクやセットから、どこか東宝、黒澤作品のような雰囲気も感じます
ただ中身はがんばってはいるが、文化作品、芸術風にしようとはしているがって感じで、どこか弱い、いまいち伝わらないかなーと
雷蔵も若尾も印象がいまいち薄くて役のイメージじゃないかなぁ、他の役者でもいけるんじゃと思える内容
その2人よりもむしろ姑の高峰秀子のほうがばっちり決まっていて、そのあたりは流石です
あと出番少ないながら伊藤雄之助の抜群の存在感、よかったです
iceblue

iceblueの感想・評価

4.1
有吉佐和子の小説の映画化。
姑・高峰秀子と嫁・若尾文子のバトルが見もの。お二人の気品と美しさ、語尾に特徴のある紀州弁が印象的。
セリフも刺さるけど、視線も刺さる(怖) 色々なシーンでの無言の視線がゾクゾクするほど素晴らしい!
張り合う二人だけど、妻や母という同じ立場での通じあう部分もあったように思う。
一番の白眉は独身で同居していた妹のセリフ。核心をついている。
 
麻酔薬の実験は見せ場。
ただ、手術や動物実験のシーンは生々しいので思わず顔をそむけてしまう。猫に注意!
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