菩薩

バティモン5 望まれざる者の菩薩のレビュー・感想・評価

バティモン5 望まれざる者(2023年製作の映画)
3.4
ファーストショットから署名性と前作との連続性を感じさせる。右肩上がりで面白くなってはいくものの、かなりチープなCGにコントみたいな市長の急死とだいぶ低い位置からスタートする為に前作を超える瞬間はついぞ訪れないし、ドラマ性が高まるとは同時に事態が混迷を極めていく事も意味する為になんとも言えない気持ちになる。真っ先に某元明石市長の顔が浮かんだのだが、彼等の正論から滲み出る本音は排斥を意味し、暴力的な対応はしっぺ返しの様に更なる暴力をもって自分の元に返ってくる事となる。ネオ・コロッサル・ユースやんと言いたくなる例のシーンを始め代名詞のドローンショットは適宜キマっているし、幾らでも焼き直しが出来てしまいそうな現実を目の前にした無力感の様なものも伝わってくる。自由も平等も博愛も、何より政治は使い方一つで人を傷つける武器になる。さっき家を取り上げた相手にお家に帰りなさいはあまりに鬼畜、結局はどこまでも他人事。
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