Yektnzw

恋恋風塵(れんれんふうじん)のYektnzwのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

冒頭のトンネル〜数学のテストがうまくできなかったくだりで、あっという間に2人の関係を描き出す巧みさ。
台湾の、どが付くほどの田舎。名物の屋台もなければバイクの往来もなく、近所付き合いの距離感も田舎ならではだろう。
婿に来た父は酒に飲まれてばかり、祖父は自分の姓を孫に継がせると言う。兄弟もやたら多い。

そんな小さな田舎出身の男女が台北に仕事に出てくる話。

いつまでたってもなんとなくうだつの上がらないアワン(男)と、次第に仕事に慣れてキラキラし始め(垢抜けるってこういうことか!!ってくらいにどんどん可愛くなる)お酒も一気飲みできるようになるアフン(女)。
まったりとした世界観の中で、田舎=アワン(男)/都会=アフン(女)の対立構造をやんわりと描き出す。そういえば、ホウ監督の台北ストーリーもそうだったなぁ。(あっちは途中が眠くて曖昧だけど)
結局アワンの兵役の間に、アフンは都会の堅実な職業の男性と結婚してしまう。

いや、、そうだよね、、アフンの選択は間違ってないよ…だってアワンと結婚したらなんとなく見えるもん、将来の様子が。
アワンはあくまでも田舎の男なんだよ…。

アワンは指輪の一つでもあげておけば良かったのかな。

アワンが帰ってきた日、アフンの作ってくれた服を着ていたねーーーー。
そして畑の話をする祖父…薬用人参よりサツマイモのほうが育てるのが難しいんだよと、敢えて繰り返しているように思えた。

台湾の湿度や古き良きあの感じを味わえて最高によい作品です。
しかもちょうど飲んでいたお茶がアニスとコリアンダーの入ったもので、めちゃ台湾風味だった。笑
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