にっきい

ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命のにっきいのレビュー・感想・評価

3.4
ニコラスのあだ名がニッキーなんや。

チェコのイギリス難民委員会児童課の話し。
『シンドラーのリスト』でユダヤ人をナチスから逃し続けたオスカー・シンドラーを知った時、凄く驚きました。
その後映画にはなっていないけどラウル・ワレンバーグの活動を知り、日本にも映画にもなった杉原千畝が居るし、様々な人がユダヤ人を救う為の活動をしてた事を知って彼らの活動の凄さに感動しました。
この映画の主人公ニコラス・ウィントンもそんな1人。
彼は里親に預けるという形で、ユダヤ人の子供たちを逃し続けた。

ニッキーは友人から仕事を手伝って欲しいと呼ばれプラハを訪れた。
そこで危機的状況にあるユダヤ人の子供たちの事を知り、子供たちをイギリスに疎開させようと思い立つ。
しかし政府の後ろ盾もない完全なボランティア活動には、色々クリアしなくては行けない問題があり…、って話し。

シンドラーは事業で成功していたので、儲けたお金を使って、ワレンバーグや杉原千畝は外交官と言う立場を使ってユダヤ人を助けていた。
対する今作のニコラスは生活には困っていないけど大金持ちでもないし、役人では無いので完全に個人の活動。
なので資金集めも、里親探しも、ビザの発券も、全てが大変。
勿論ニコラス自身も色々と動いたんだけど、政府との交渉は主に母親が担当してくれた。
母親と言う立場から役人を説得するシーンは凄くカッコよかった。
そしてプラハでギリギリまで手続きをしてくれたドリーン、トレヴァー、ハナの3人の活躍が有ったからこそ、これ程多くの子供を救う事が出来た。
でもやはり個人だから限界があり、戦後もっと多くの人を救えたんじゃ無いかと後悔から、自分のした事を公にはしていなかった。
でも助けられた子供たちはニコラスの事を忘れては居なかった。
あのラストは感動的でした。
私財を投げうって破産したシンドラー、捕虜として収容所に入れられた杉原千畝、ソ連軍に拉致され生死不明のワレンバーグたちに比べたら、ニコラスは開戦後も特に苦労する事も無かったみたい。
チェコのユダヤ人の子供15000人がアウシュヴィッツ収容所に送られ、出て来られたのは200人にも満たない。
そんな状況の中699人もの子供を救ったんだから、やっぱり凄い人。




*********鑑賞記録*********
鑑賞日:2024年6月22日
鑑賞回:15:50〜17:50
劇場名:MOVIX京都
座席情報:シアター② M-15
上映方式:2D 字幕
レーティング:G
上映時間:109分
備考:会員60P無料鑑賞クーポン
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