冬の亡霊

セブンデイズの冬の亡霊のネタバレレビュー・内容・結末

セブンデイズ(2007年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

シングルマザーの敏腕弁護士の娘が誘拐された。誘拐犯の要求は、ある殺人犯を無罪にする事。時間が無い。娘を取り戻す為に母は動く。

犯罪を題材にしたサスペンスは破綻しがちな作品が多いが、良く作られている。
「①誘拐犯は誰か?」「②死刑囚は本当に殺人犯なのか?」の2つだけを追って観ていると、巧妙に隠されていた「③誘拐犯はなぜ死刑囚を無罪にしようとしているのか?」から繋がるオチに気付けず、やられた!となる。

遺族の心理は僕には知る由も無いが、自分の娘を殺した殺人犯が死ぬだけでは生温いと思う事はあっても、以下のような発想はサイコパス極まりなく、とても怖かった。

死刑囚を自分の手で殺したい→
死刑にしてはいけない→
無罪にすれば殺せる→
優秀な弁護士なら無罪に出来る→
弁護士の娘を誘拐し従わせよう

劇中でも触れられているが、マザーグースの一節に「木曜日の子どもは遠くへ行ってしまう」というものがあり、「木曜日の子ども」という仮タイトルが付けられていたが、個人的にはそっちの方が良かった気もする。