シネフィルFUKUHARA

TATAMIのシネフィルFUKUHARAのレビュー・感想・評価

TATAMI(2023年製作の映画)
4.2
製作に参加したイラン出身者は全員亡命しているイランでは上映不可となっている映画で、webで予告編を見た時から「これは絶対 私好みだろう」と直感したモノクロ映画。
予算を掛けなくても「こんな緊張感のある鋭い作品が作れるんだ」と感じる。日本で起きた実話をベースにしたと知って驚いたもんだ。(※)
鑑賞中の疑問点は「イラン政府はイスラエルとの直接対決になる直前までは試合を許しては?国の代表として出場させてるんだから。」と思った。映画として盛り上げるには本作のこの脚本がいいが。
ガンバリコーチを演じたザーラ・アミールは映画監督でもあり、BBCの「2022年 世界で最も刺激的で影響力のある女性100人」リストに登場した方でイランからフランスに亡命してる。

※2019年 イランのサイード・モラエイ(Saeid Mollaei)は、男子81キロ級の決勝でイスラエルの選手との準決勝を放棄するよう求められたと明かした事件。
国際柔道連盟(IJF)は世界柔道選手権(World Judo Championships 2019)でイランの選手にイスラエルの選手との対戦を許可しなかったイラン柔道連盟(IRIJF)に対し、無期限の資格停止処分を科した。