宋代の中国。丐幇の幇主・喬峯(ドニー・イェン)は誰からも慕われる英雄的な存在だったが、ある日、副幇の馬大元が何者かに殺害され、犯人に仕立て上げられてしまう。
さらに、漢民族ではなく契丹人であるという出自まで明かされ、丐幇を追放される。
喬峯は自らを陥れた人間を探し出し、自身の出生の真実を突き止めるため旅に出る。
しかし、彼の行く手には様々な罠が仕掛けられていた。
武芸を学んだ少林寺の師匠、両親の死の濡れ衣を着せられながら、喬峯は武林最強の技である降龍十八掌を使い、襲い来る刺客たちをなぎ倒していく。
果たして喬峯は黒幕を突き止め、復讐を果たすことができるのか……?
「ジョン・ウィック:コンセクエンス」のドニー・イェンが製作・監督・主演を務めた武侠アクション映画。原作は、金庸の長編小説『天龍八部』。アクション監督は、「るろうに剣心」シリーズの谷垣健治。
ドニー・イェンが、バリー・ウォンをプロデュースに迎え、久しぶりに監督と主演を兼ねた意欲作なだけに、様々な武器を使って襲ってくる多勢に無勢の敵に孤高の英雄・喬峯が降龍十八掌を駆使して戦うワイヤーワークとカンフーアクションやソードアクションを組み合わせたダイナミックなアクションシーンは、見応えある。
ストーリー展開は、金庸の長編小説を元にした映画にありがちなダイジェスト感ありのテンポが早すぎな嫌いはあるけど、陰謀に翻弄されながらもたった一人の自分を信じてくれた人のためにあえて修羅場に進む喬峯たち正道を行こうとする武侠たちの熱い群像劇があり、エンタメにフルスイングした武侠アクション映画。
続編がありそうな終わり方だったので、続編があったらぜひ見たい。