この映画は、元兵士で、現説教師のトーマス・マンローがニュージーランドにキリスト教を布教することを使命としている。
彼は、過去に戦争などでひどい争いを経験し、それを良くないものとして平和と愛について情熱を込めて説いている。
しかし、マオリ族たちは自分たちの領地などのために争いをやめようとしない。それに拍車をかけているのが、イギリスから同じく渡ってきた、火縄銃を売って大金を儲けている入植者たち。この火縄銃により、殺傷力の危険度は更に高まっていった。
こうして、
自然の中で育っているマオリ族たちが、だんだんとイギリス入植者たちによって、悪いものの影響を与えられている姿もわかり、その中で葛藤しているマンローの気持ちがわかる気がした。
そして主演のマオリの女性、ランギマイもその争いの中で悲しい思いを経験し、次第に強くなっていく姿も、見ていて頼もしかった。
この映画は、いろんなことを対象的に描いていると思った。
イギリスの入植者たちのうち、あるものはキリスト教を布教し、また別のものは火縄銃を広めようとする対照的な姿、
マンローの思いとマオリ族たちの野蛮な気持ちの対比、
争いのシーンと、ニュージーランドの美しい自然の風景の対比が対照的な描き方をしていると感じた。
なかなか見れないマオリ族の生活や、ハカというマオリ族の踊りが見れたり、美しい自然の風景を見れるのは良かったが、もう一つ盛り上がりにかけていたなと感じた。