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一月の声に歓びを刻めのJohのレビュー・感想・評価

一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)
3.6
とても重厚で繊細な作品でした。試写会の後の三島監督のティーチインでの、観客の方の鋭く専門的な質問と、気さくで丁寧な監督のお話で、より作品のよさに気づける、とても贅沢な時間を過ごさせていただきました。

とにかく画が美しく、変な表現ですがフランス映画の邦画を観ているようでした。
片岡礼子さんや宇野祥平さんといった、安定感のある役者さんをはじめ、1章と2章の娘役の役者さんがとても素敵で、そしてカルーセルさん、哀川さん、前田さん、坂東さん、それぞれとても魅力的で
、俳優さんたちをより一層好きになりました。
台詞の表現も、とても秀逸でした。特に前田敦子さんが過去の話を語る言葉は、当事者でないとわからないような生々しさがあり、でもそこに文学的な美しさも感じてしまいました。その、度を過ぎるとしんどさや不快さにつながるところを程よい刺激にしてしまう三島監督のセンスに、やっぱり好きだぁと感じさせていただきました!
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