スズランテープ

青春18×2 君へと続く道のスズランテープのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
3.0
所謂、サブカル系(この言葉は本当嫌いなのでできれば使いたくないが)が好きそうな手垢まみれの展開と安直なディティールを詰め込んだ一作。キャラクター造形は全てにおいて作為的で、これをやりたい、これを撮りたいと言う背景があまりにも容易に想像できる。

キャラクターとの出会いや展開も不自然で陳腐で何もかもが呆れてしまうほどありきたりな描写の数々。流石にステレオタイプすぎる青春描写、感動描写に霹靂を通り越して失笑してまう。監督はゴリゴリの岩井俊二フォロワーなんだろうな〜と思っていたら途中で岩井俊二作品が出てくる始末!流石に大笑いしそうになった。

しかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁし
ここまで読んだ人は大酷評に感じているかもしれないが、今作は「ぼくのかんがえたさいきょうのきよはらかや」映画なのであり、これを清原果耶中心視点で見るとてつもない傑作に見えてくるのだ!

台湾×夜×清原果耶
4歳年上の清原果耶
童貞現地少年を振り回す小悪魔お姉さん清原果耶
少年を手のひらの上で転がし、呪いとも言えるほど人生全てに絶大な影響を与えてしまう清原果耶

いや!やべぇ!
これを踏まえると先述したコテコテの装置は最強の清原果耶を写すために必須のものであるということがわかる。変に捏ね繰りわたしていないストレートに魅力的な王道清原果耶の金字塔を打ち出したのだ!

無論大好物であり、たまらんねぇと言う感想しか出ないであろう。監督清原果耶好きすぎるし、私は『デイ・アンド・ナイト』のような薄幸暗すぎなキャラクターが1番かやちゃんが輝いていると感じるが、最強の王道清原果耶を生み出したのは賞賛すぎる!

まあ、こう言う映画も必要だよねと令和に岩井俊二的映画に心躍らせる中高生がいても素敵だよねとなった。(多分主演が清原果耶じゃなかったら、ケッってなってると思う)


少し前の私なら酷評していただろうし中高生の時の私なら熱中していただろう映画。色々なところで自分が少し大人になっと実感できる作品でした。
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