献血るーむくん

青春18×2 君へと続く道の献血るーむくんのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
4.0
 2024年劇場5作目。娘に誘われたことと、出身地の新潟・長岡が出てくるというのでイオンシネマに。あらすじを見て外国で知り合った2人の単純なラブストーリーと思っていたが、全然違って面白かった。時系列でない作品は苦手だが、分かりやすいほうだったと思う。
 最後になって初めて主人公のアミが病気であることがわかる展開がすごい。冒頭のシーンが、あとで会社経営に失敗して会社の理事たちにジミーが取締役から降ろされるシーンだというのもいい。全体的にラブストーリーというより、生き方を考える映画なのか?人生や旅にはゴールなんてないということか。
 地元民として、ランタンが空を飛ぶのが台湾では有名みたいだが、津南でもやっているのを初めて知った。黒木華が言ってたように確かに長岡からは結構距離がある。(スカイランタンは、グリーンピア津南のように雪の中ならいいが、台湾は危なくないの?)
 ジミーがスラムダンクの聖地の湘南に行ったのはわかるが、長野の松本に行ったのもすごく気になった。松本城を見にいったの、それとも別の漫画の聖地?それとトンネルを超えるとそこは雪国だったというのは川端康成の「雪国」の上越線のことで、飯山線はトンネルを超えなくても雪はいっぱいある!(笑)。アミの出身地が「只見」というのも苦難の末復活を果たした只見線の風景を見せたかったため?
 途中の駅の電光掲示で「青春18きっぷは 。。。」というテロップが見えて意図的にやっていればすごいなあと思った。どうでもいいが、アミ・ジミーと主人公の名前が脚韻を踏んでいるのは覚えやすくてよかった。そういえば、アミとジミーが仲良く電車内でミスチルを聴くシーンがあって何の曲か気になっていたが、映画の主題歌がミスチルで納得!
 ダブル黒木や松重豊がちょい役ででてくるのに、映画の評価が思った以上に高いのも納得。清原さんは美人というわけではないが演技は上手。台湾のカラオケハウスのスタッフのキャラもいい。普通の日本の映画の視点とかなり違っていて、地味だがインパクトのある作品だった。