MiYA

バッテリーのMiYAのレビュー・感想・評価

バッテリー(2006年製作の映画)
3.4
原作は未読。野球をテーマにした青春映画はいくらでもありますが、中学野球にしたところが本作の大きなポイントですね。高校野球の場合とはどうしても甲子園を目指す設定になるので、試合に勝つことが主眼となります。その点、本作は、その手のスポ根映画の定型から離れたところで、子どもたちの悩みや努力などが描かれます(自分の球を捕れるキャッチャーがいない天才投手の悲劇は「ドカベン」の土門が元ネタかなとも思いましたが)。そこが新鮮でした。

主役の林遣都くんの美少年ぶりは目を見張りますし、彼のピッチングフォームもとても絵になっています(そう言えば、彼は「風が吹いている」でのランニングフォームも美しかったなぁ)。キャッチャー役の子も笑顔が可愛くて好感度大(芝居はやや難でしたが)。

この2人が仲違いをしながらも、成長して信頼を高めていく。ここが本作の肝要だと思うのですが、それだけに、終盤で弟の病気が絡んでくるところで、本作のフォーカスが甘くなってしまったのは残念でした。

あと、最終学年で出場辞退になった3年生にために練習試合がクライマックスの設定になっているのに、その3年生がめっちゃ影薄くない?

BSプレミアム「プレミアム・シネマ」にて。
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