わせ

清作の妻のわせのレビュー・感想・評価

清作の妻(1965年製作の映画)
4.0
17歳の時に貧しい家のために嫁に出されたお兼は 結婚相手が死んだ後も、自身の美貌により周りからはあることないことを言われる始末。父親も死に、母親も死に、陰湿な土地で村八分にされた彼女に手を差し伸べたのは模範青年である清作。不幸続きの人生中で そんなひとが自分の前に現れたら、簡単に自分のすべてになってしまう。2転3転と変わる展開にどんどんと惹き込まれた。彼女の愛は常軌を逸しているのかもしれないけれど あの行動は自分のためのもので無いのは明白で、それが彼女の決意の表情にしっかりと籠っていた。壮大であるのに話のテンポが良いという増村監督節をしっかり感じる。若尾文子の演技の振り幅にも驚かされた。
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