み

清作の妻のみのレビュー・感想・評価

清作の妻(1965年製作の映画)
4.3
これは、、超おもしろい、、

とにかく若尾文子の画力が強すぎる。
鶏を抱えているカットとかとてつもないわ。村の中で唯一ちゃんとした格好をしていることがおかねの美しさや異様さを際立たせる。
こういう悲壮感漂う表情すごい上手いなと思った。また同じく悲壮感が漂う音楽とすごく合う。

音楽はずっと暗い不穏な音楽が流れている。同じ音楽を繰り返すことで、作品全体の印象が統一されるのか、記憶に残りやすいのか、分からないけど繰り返すことで感じられる何かがあることに気づいた。

増村作品は初めてだけど結構好み。
同じシーンの中で数パターンアングルをきってテンポよく繋いでいく演出はおもしろいなと思った。画もめちゃくちゃキマってる。冒頭で老人が倒れて仰向けになるカットなどなど。
村八分の感じなど、セリフはややわざとらしいのが気になるが、物語もすごくおもしろい。知らない時代の知らない社会の話なのにものすごく感情移入できる。
ラストの締め方も最高だよなー
み