小津安二郎監督作品、
奈良や京都を舞台。性格が異なる姉妹の人間ドラマ。
姉妹の本音をぶつけ合う口論は、本音がぶつけ合うことができるほど仲が良いことが窺える。
高峰秀子、
直球タイプで自由奔放な妹マリコが良い。ヒロシさんへ事情聴取のように自論の推測をナレーション口調で語る演出がとても良い。
田中絹代、
責任感のある姉セツコの姿が良い。我慢を重ねて、本音を押し殺し、夫の立場を立てた上で冷たい仕打ち。転がり込んだ幸せにも距離を置く展開は見事です。
笠智衆、
嬉しそうに苔寺の風情について語る表情が印象的でした。
最後は御所の中を散歩で締めくくる。
デジタルリマスターとは言え、ところどころ粗い画像があることが残念。