三四郎

東京暮色 4Kデジタル修復版の三四郎のレビュー・感想・評価

東京暮色 4Kデジタル修復版(1957年製作の映画)
3.0
明子死んでしまったのか…。
姉の孝子が「あきちゃん、淋しかったんです」と母親を知らず育った妹を想う。
父親は母親にはなれないし、母親は父親がわりにはなれない。両親揃って子供に愛情を注ぐのが一番。なかなかシビアな映画だった。

上野駅、汽車にて聴こえてくるのは「白雲なびく駿河台」
山田五十鈴演じる母が、孝子が訪ねて来た時とても嬉しそうに、わだかまりもなく、後ろめたさも全くなさそうに、迎え入れる。このシーンに違和感を感じた。
家庭を去った、つまり子供を捨て、男と大陸へ行った母親は、これほど明るく嬉しそうに何十年ぶりかで再会した子供と顔を合わせることができるものだろうか。
言葉につまり涙涙の再会になりそうな気がするものだが。
三四郎

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