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唐獅子仮面/LION-GIRLの特売小説のレビュー・感想・評価

唐獅子仮面/LION-GIRL(2022年製作の映画)
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観ないという選択肢はない永井豪案件、んで荒廃した関東平野が舞台の戦国絵巻だの鬼だの脱ぎっぷりのいいヒロインがカシラを務める極道組織だの中身空っぽな人類愛讃歌だのと、設定や要素にその特色が散見されるものですからして殊に、「バイオレンスジャック」のKindle版解禁を待望する身としては、にこにこ出来る内容では在るものの。

一方、今回は予算がついたからなのか、やたらとドラマを語りたがって以てそれが随所に挿し込まれる訳ですが。

およそ効果的に機能しているとは思えない恣意的な時間軸操作は構成下手の自己満足、その手本のような明らかな失敗が先ず大きな瑕疵として目立って以て。

問わず語りで始まる緋色組誕生秘話はアバン直後に置いた方が物語が直線的になり分かり易い筈ですし。

ヒロインの色恋は出来事と連動しないまま常に唐突に始まるものですからしてただただ薄っぺらいだけですし。

幾度か主題めいたメッセージがキャラクターによるスピーチの形でぶっ込まれますけれども基本、今までに八億回くらいは擦られた悲観的な終末論、それを演出的工夫のない棒立ち状態から長々と垂れ流すものですからしてこちとらただ辟易するだけすよね。

映画として下手糞に過ぎる。

余計な事はせずケツだけ撮ってろ馬鹿野郎、という事ですよ。

或いはお金をあげちゃ駄目な人にお金をあげちゃあ駄目だと証明するこれは実例かも分かりませんよね、と。
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