ここ数年、映画賞で新人賞を総なめにしドラマ『不適切にもほどがある』でとうとう地上波でも目立つ存在となった河合優実の代表作として、長く記憶されるであろう作品&演技だった。
多々羅演じる佐藤二郎も優しさと怖さを出してて素晴らしいし、河井青葉の毒親っぷりも凄い。
セーフティネットだと思ったものが崩れていく様がなんとも苦しく、娘の事をママと呼ぶ依存的な親、テンパってオムツを探す&代えるシーンなど、リアリティありすぎてゾワゾワした。
感覚的には是枝監督の『誰もしらない』と近いが、多くの人に認知されていたにも関わらず、コロナ禍の、区役所の窓口の、街角の、自分のほんの数メートル先に、支援の手が届かない現実があること、あったことに気付かされる。
余談ながら、稲垣吾郎『窓辺にて』『正欲』本作と、最近いい映画ばかり出てるなー。
