主人公以外みんな加害者でみんな被害者。当の主人公は加害者になる俎上にすら乗れなかった。
誰かが主人公に対して介入していなければ、袋小路だったのは目に見えているが、介入してしまったからこそ、あのような結末を迎えてしまった。誰か一人でも欠けていれば、ああはならなかっただろう。しかし、関わってしまった。誰もが引くに引けなくなった末、主人公がそれを背負い込んでしまった。
フェイバリットな映画とは言い難いが、良い映画であったことに違いはない。人には勧めないタイプ。最終盤の光の使い方が美しかったのと、役者全員良い味出してた。ただ立ち直ったヅラしてるシンママ早見あかりはどうかと思った。だが、そのような軽率さが積み重ねられた上に主人公が立たされていたというふうに考えると、ある意味この作品における象徴的な人物であるのかもしれないなと感じた。