このレビューはネタバレを含みます
救いがなかったと思う人もいるかもしれないけれど、あんがヤク中で自分勝手に生き、死んでいったのだと、誰にも理解されずに死んだ訳ではなかったというその事実だけが私にとっての救いになった
あんは必死に真面目に生きてきた。生きる為にウリをして生きる為に薬を打って、生きる為に万引きをしてきた。産まれた環境が違えば、児相に引き取られてれば、コロナがあと数年早ければ、遅ければ、全部たられば
もうあんはこの世界にも絶望しクスリを再度やってしまった自分にも絶望したけれど、
自分に救いの手を伸ばしてくる人がいて、
自分を必要とする人がいて
頼られて
そんなことをあんの人生で少しでも感じることが出来て良かった
ぜんぶが絶望じゃなくて良かった
初めて稲垣吾郎を好きになれた
人間臭くてよかった
咽び泣くことも無くただ静かに心が死んで泣けた
最後まで誰に対しても優しかったあん
優しすぎたあん